遺品について

先日、ご主人を亡くされまだまだ大きな悲嘆を抱えられておられる

70代の女性とお話させていただきました。

ご主人をまだまだ近くに感じたくて、ご主人が大切にしていた衣服を

リメイクして、よりご自身の近くに置いていたい・・。

そのようなお話になりました。

そして、周りからは「いつまで引きずっているの??」と言われることに

とても悲しい想いと、焦る想い、でもどうにもならない想いを抱えておられました。

私は、遺品については心から、手放せる事ができるようになるまで、

心のままにしておく方が良いと思っています。

「一生手放せない」と想えば、一生置いていたっていいとさえ思っています。

私は夫との死別後4年間程、夫の大切な衣類や物品の大半をそのままの状態で

タカラモノの様に保管していました。

もちろん、今も多くはそのように扱っています。

ですが、その頃から少しずつ・・・夫の衣類に関しては、明らかにデザイン的に・・・

という物以外は、少しくらいオーバーサイズもいいじゃない。という感じで

家の中で大切に着るようになりました。いわゆる部屋着です。

写真のボーダーのロンTも、夫がずっと着ていた想い出の服です。

袖も丈も長いけれど、着られるものはこうして着用して、自分の中で

夫をとても身近に感じられるようになりました。

そして、

何度も着用して洗濯をしていくうちに、今度は少しずつ着用感が出てきたりすると

「あ、もう十分着倒したから、そろそろこの服とはバイバイしようかな~」

なんて自然に思う事が出来るようになっていました。

それでも未だに思い出が強すぎて、ずっと残しておきたいお洋服や物も

たくさんあるんですけどね。

自分の中で選別をして、心がゴーサインを出したものに関しては

実際に使用しつつ、大切な人を感じていくと、いつの間にか

その遺品に対して心の整理が出来ている場合があると思っています。

振り返ってみて、あれ、これもグリーフワークになっているかも。

と、感じています。

大切な人の遺した大切なタカラモノ。

「生きた使い方」をしてみるのも、ちょっとだけオススメです。

そして、年代は違えど、大切な人への想いは

本当に同じ。

と、強く強く感じさせてもらっています。

一宮市グリーフケアakari

グリーフケア・グリーフワーク

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